
平成格闘技バブル物語
1990年代に入り前田日明が格闘技路線を全面に打ち出したUWFインターを立ち上げその後、世界規模の格闘技ネットワーク団体リングスを発足後に積極的に常勝軍団(正道会館)と交流(提携)を展開する。日本格闘技は平成になっての空前絶後の格闘ブームに突入、1993年に正道会館創始石井和義氏とフジテレビがタッグを組み、代々木第一体育館からK-1の第一回大会をスタート
K-1創世記には、アンディフグ(故)、佐竹雅昭、ピーターアーツ、アーネストホースト、サムグレコ、ジェロムレバンナ等が人気を博し活躍。
2000年以降はアンディフグが急性骨髄性白血病で他界、K-1運営陣も当時は人気とともに古今奮闘。そして暗黒大魔神、野獣ビーストの襲来により、K-1はもとより日本格闘技界の勢力図の変革を迎える。1997年東京ドームにてPRIDEの旗揚げ、UWFプロレス高田延彦と400戦無敗のヒクソングレイシーの総合格闘技での大一番。高田延彦無念の一本負け。
当時は、今と異なり総合格闘技の名称(呼び方)がアルティメット、バーリトゥード、等あり今の総合格闘技の定着ぶりからすると未知との遭遇であろう。
またK-1では、1995年のK-1REVENGEⅡ大会で平直行がオランダからの刺客ヤンロムルダーとの総合格闘技戦は、両者素手による激しいルールで横浜アリーナで行われ試合は、平直行の鉄槌パウンドマウント攻撃の猛攻の末、チョークスリーパによる平直行の一本勝ち。ヤンロムルダーの痙攣し流血した姿が今だに鮮明に記憶に残る試合。
1998年K-1JAPANシリーズの発足に伴い日本テレビがK-1放映開始。日本人選手中心となり、武蔵、中迫強、宮本正明、天田ヒロミ、等が活躍する大会となる。
1999年PRIDEが東海テレビとタッグを組み名古屋大会からPRIDE中継に民放放送局が絡む、2000年PRIDEGP大会からフジテレビの本格的PRIDE中継開始。
PRIDE創世記は、マークケアー、マークコールマン、イゴールボブチャンチン、ゲーリ―グッドリッジ、藤田和之、桜庭和志など活躍し一般層へ認知、人気へと繋げる。
2001年にTBSが大晦日にK-1軍対猪木軍(PRIDE連合軍)がさいたまスーパーアリーナにて開催し大盛況。現在の大晦日格闘技興行の基盤を作るものとなる。
大晦日興行での各団体の合同興行により、選手の引き抜き合いが行われる。
代表的な事例がK-1側からのミルコクロコップ、マークハント等の放出は、その後K-1陣営の迷走に拍車がかかる。K-1陣営の色物路線への脚色と言えば2003年大晦日のボブサップ対曙の瞬間最高視聴率40%越えを叩き出した世間、民衆をも取り込んだ世紀のマッチメイク試合は、2RボブサップのKO勝ちとお茶の間を震撼さす。
2002年人類最激戦区ミドル級(70Kg以下)のK-1WORLDMAXがTBSで中継開始、魔裟斗、山本KID、小比類巻、武田幸三、須藤元気、アルバートクラウス、ブアカーオ、アンディサワー等の数多くのスター選手を輩出し若い女性層のファンの集客獲得に大きく貢献し、格闘技の従来の男臭いイメージを払拭する脚色が随所に見られた。
また1990年後半頃から徐々に重量級以外にも注目が集まりはじめ、火付け役と言えばそう修斗の佐藤ルミナだろう。修斗は佐藤ルミナ、宇野薫、桜井マッハ速人、五味隆典、山本KID徳郁、川尻達也などの実力派スター選手を輩出し各メジャー団体に実力を示す。
2004年PRIDE武士道が中軽量級選手中心の大会として始まる。
PRIDE武士道といえば火の玉ボーイ五味隆典の活躍に尽きるだろう。
2005年HERO´SがK-1陣営と前田日明を向い入れスタート。
HERO´Sは、山本KID徳郁と柔道の秋山を中心に展開される。
HERO´Sミドル級トーナメント2005のシンデレラボーイ、世紀の番狂わせをAノゲイラ相手に演じて魅せた幻のバックブローで勝利をもぎ取った、闘うフリーターこと所英男
所英男は、山本喧一のパワーオブドリームで練習生として入りその後リングス系の団体ZSTの選手として活躍しHERO´Sにて、一躍スターダムへ踊り出る。
2006年PRIDE中継をフジテレビが撤退するという格闘技界を激震させた。
一度狂った歯車、負の格闘技時代の幕が徐々に始まる。
2008年にDREAMがTBSで中継がはじまるが、2010年を最後にTBSでの格闘技系中継番組の姿を消して行く。
2010年から2015年の約5年間は地上波格闘技は空白といってもいいだろう
だが、選手達は日々厳しい練習をしまるでカルマのごとく神に選ばれし鍛え上げた肉体を殴り合い、ある者は、勝利の栄光に酔い浸り、ある者は、勝利の罪悪感(相手へのケガなど)己の拳を眺め嫌悪感と葛藤の苦しみ、ある者は、敗北感、悔しさははかりしれない、ある者は、試合自体の恐怖との闘い連続のドラマでる。
国内、海外の様々な闘い身を投じている事実
そして昨年フジテレビから総合格闘技興行RIZINが大晦日から発信、正直びっくりしましたの一言です。今年になりRIZINはコンスタントにテレビ、興行を土着させています。
いよいよ大晦日まであと少し格闘技で言えばフジテレビかTBSになるだろうと思いますが、熱き格闘家達の生き様を永遠に・・・・・オッス。